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世界的DJ アヴィーチー世に残した作品と壮絶な人生とは?

 

スウェーデン人の世界的に有名なDJアヴィーチー

19歳でトップDJまで登り詰め、世界的経済誌「Forbes」で2014年に3位を獲得し、世
界中をプライベートジェットで飛び回っていた彼。

 

そんな華やかなDJライフと壮絶な人生をクローズアップしていきます。

音楽を愛し、音楽に生きたDJ アヴィーチーの人生を楽曲と共に追っていきましょう。

 

アヴィーチーの始まりは自宅から音楽配信

アヴィーチーは16歳の頃から兄の影響を受け、自宅でネットを使い、音楽制作をし、配信する日々が続けていました。

もともと音楽を愛する彼は、「多くの人に自分の音楽を届けたい!」という気持ちがあったのかも知れません。

 

その後、17歳には地元スウェーデンのレーベルDejfittsPlaysと契約しています。

そして2年後には大型レーベルと契約に成功し、ファーストアルバム「TRUE」を発表。

 

アルバム「TRUE」は、74カ国iTunesチャート1位へ登りつめ、またたく間にEDM界のトップDJの座へ上り詰めます。


EDMの代表的なDJとして世界的にツアーをまわるようになる

その後、ファーストアルバムから火が付き、イベントなどに引っ張りだこになったアヴィーチー

「ULTRA MUSIC FESTIVAL」「Tommorrowland」などの大型フェスで、数多くの主
役を務めるようになります。

クラブイベントや大型フェスをメインに、アヴィーチー自身のツアーなども行い、プレイベートジェットで飛び回るハードな日々を過ごすようになりました。

 

当時のアヴィーチーは19歳。

その頃は、既に世界的に一目置かれたEDM界のDJとなっていたのです。

彼のプレイはとても人気で、1年に100回~200回のDJプレイをこなしていたと言われています。

 

まだ20歳にもなっていない青年のアヴィーチーは、大きなプレッシャーと戦いながら、
LAからイビザ、ドバイと世界中のクラブを飛び回っていました。

 

メインDJのスタートは、0:00すぎ。

遅くなると夜中2:00~3:00の出演となり、その間に2本のクラブイベントを掛け持ちするなど、華やかな表面とは違い、裏ではハードなスケジュールをこなしていたようです。


過酷なスケジュールにアルコールで緊張を和らげる日々

アヴィーチーは、過酷なスケジュールをこなしながらも、大きなプレッシャーと戦っていきます。

DJプレイをする際に、人前で緊張を和らげるために過剰にアルコールを摂取する
ようになります。

 

アメリカでの飲酒解禁年齢は21歳。

21歳で、クラブ、フェスなどでの過酷なスケジュールと過度な飲酒による生活で、急性膵炎と診断されます。

 

2014年には、胆のうで手術を行うが、ライブツアーが詰まっていたため、胆のうと気づ
いてから、手術するまでに1年かかったそうです。

アヴィーチーは、EDMでトップDJで華やかなステージに立ちながらも、身体はボロボロで健康上に問題を抱えていた事が伝えられています。

 

また、音楽を愛するがあまり、没頭するような日々が続いていたとも言われています。

熱心に自分の音楽を発信していきたいという気持ちと、体力的な限界を感じる日々が続いていたのでしょう。

 

そんな中、2015年に音楽復帰をし、EDM界のスーパースターMartin garrixと「Waiting
for love」でコラボレーションしています。


Avicii - Waiting For Love

 

「EDMはどんどん緩和状態になって、お金が全てになった。」

 

そう語るアヴィーチーは、その頃からEDMと関わりを持ちたくないと感じるようになります。
「waiting for love」というタイトルの音楽を聴いても、彼はトップDJになってもなお純
粋に音楽を愛しているDJだったんだということが伝わってきます。

 

その頃、プロデューサー業も行っていたアヴィーチー

Coldplayの「A Sky Full Of Stars」をプロデュースしています。

こちらもとても彼らしいダンスナンバーと素敵な歌詞が印象的です。

 

 体調不良により、全てのイベント出演をキャンセル

2016年アヴィーチーは、健康上の理由により、ライブ活動の引退を決断します。

2年後の決まっていたスケジュールのほぼ全てのスケジュールをアヴィーチー側により、キャンセルしたと言われています。

ツアーの中止をしたときの彼は、こう語っています。

 

「もうプレイできない。僕は死んでしまう。
人生のバランスを見つけたい。幸せに、何より愛する音楽をやりたいと願っていた。」

 

この頃のアヴィーチーのギャラは1回で約2700万円のDJプレイだったそうです。

19歳でEDM DJのトップに登りつめました。

 

それと同時に、数日おきに世界中のクラブを駆け巡るようなハードな生活で、徐々に心も身体も追い詰められていくような精神状態になっていったのです。

それから彼は、ツアーDJを引退するという決断をしたのでした。

 

新しい環境で音楽制作を再開

2017年になると、彼は楽曲制作を引き続き行っていきます。

ツアーDJを辞めても、楽曲制作という形でアヴィーチーのアーティスト活動を行っていくことにしていきました。

 

好きな環境で好きな音楽を作るために、イタリアのトスカーナ州にあるブドウ園に自分のスタジオを建設し、楽曲制作に専念していきます。

 

「僕にとっていちばん大切なのは、音楽を作ること。
僕はそのために生きているし、生まれてきたと思っている。」

 

アヴィーチーはインタビューでこのように語っています。

真っ直ぐと音楽に向かっていくアヴィーチーは、ツアーDJを辞めても多くの人達に愛されていきました。

 

アヴィーチーは、1度音楽にのめり込むと止まることが出来ず、1ヶ月間仕事詰めの日々が続いたり、16時間ぶっ通りで仕事をしてしまうような性格だったようです。

 

ですので、終了時間をスタッフや周りの人が設定しないと、自分の身体を壊してしまいながらも、いつまでも楽曲制作を続けてしまうような生活だったといいます。

 

楽曲制作期間中にアビーチーの突然の死

ツアーDJを辞め、好きな場所で自由に楽曲制作を行ってきたアヴィーチーですが、2018年4月20日に自殺。

 

友人に招かれ、バケーションのため滞在していたオマー二の首都マスカットのホテルで亡くなります。

 

実兄が彼の様子を心配し、向かったときにはすでに遅く、亡くなっていたそうです。

彼の性格上、向上心が高すぎる完璧主義で、極度のストレスを引き起こすほど、懸命に世界中を飛び回り働いていたといいます。

 

ストレスにより亡くなったのかなど、色々な噂が流れましたが、彼は自殺していたと後々ニュースが流れました。

 

そんなアヴィーチーはずっと物語の意味や人生、幸福について考え苦しんでいました。

そのような自分の内にある想いを、楽曲を届けることでメッセージとして、全世界の人達に伝えていたのでしょう。

 

最後まで苦しくも音楽と共に生きていくという人生を送っていきていきたいと願っていたのです。

 

未発表曲を挿入したアルバムを発売


Avicii - The Story Behind The Album “TIM”

 

楽曲制作に専念し、アヴィーチーが亡くなった後に発表されたアルバム「TIM」
2019年6月7日にリリースされています。

アヴィーチーが生前に作っていた音楽を、彼の意思を引き継いで欲しいという家族の思いから発表されました。

 

先行配信された楽曲の中でも特に印象に残るのが「SOS feat.アロー・ブラック」です。


Avicii - SOS (Fan Memories Video) ft. Aloe Blacc

 

「SOS」というタイトルから、彼の生前の想いが音楽から溢れているようです。

長い間、彼は自身の幸せと音楽について真剣に考え、取り組んできたのでしょう。

 

そして同じく先行配信されたColdplayクリス・マーティンが参加した楽曲「Heaven」
この楽曲の歌詞からは、彼が亡くなる前の想いが伝わってくるようで、胸が苦しくなる
ファンも多いのではないでしょうか?


Avicii - Heaven (Tribute Video)

 

「僕は今、生きている感じがしないんだ。僕はこの世からいなくなったのか。
きっと僕は、この世を去ったんだろうね。

僕は今、天国に行くような気分になっている。きっとこのまま天国に行くんだ。

いや、僕は天国に行ってしまったのか。

僕たちは鳥になって、空も飛べるんだ。

僕は行くんだ世界を輝かせる為に。

僕たちは、今夜正気を失うくらい夢中になるだろう、天国が見えたんだ。」

 

アヴィーチー自身が、自分の死をまるで以前から意識していたような歌詞を書きあげています。

彼は19歳でトップDJへ登りつめ、世界的に有名なEDMのDJになり、そしてこの世を去っていきました。

 

少し切なさを感じるような人生ですが、音楽を作り、懸命に向き合っていた彼に、称賛と敬意を払いたいです。

今後も、アビーチーの制作スタッフが彼の楽曲を配信し、届けてくれることでしょう。

 

 

アーティストが活躍した年代 2010年-2018年
アーティストの音楽ジャンル HOUSE、EDM

 

執筆 yuco murakami
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